忘れる日

2007年3月31日 恋愛
もうすぐあの人の誕生日だ。
出会ってからはものすごいスピードで彼にのぼせ上がった。

 僕の子供、産みますか
 僕の子供を産んでもらおうと思ったのに

ふざけて言われたことがある。
本気なのか、冗談なのか。
もちろん、冗談だったんでしょ?
私の人生の中でいちばんサイテーの言葉だ。

初めは、人の往来があるのにもかまわず、別れを惜しむ甘いキスをした。
それからは、強く体を引き寄せられて衝動的なキスだった。
最後には、困った顔をしながらの義務感たっぷりのキスだった。
 
友人が言った。
 相手がいると思うからこちらも一生懸命遊ぶんだ。本気になられると困る。
 本気の一歩手前で気づいて遊んでほしい。
 お互い一生懸命火遊びするの、刹那的に。

もうすぐやってくる、あの人の誕生日。
二人で祝ったことがないあの人の誕生日。
わたしはひとりでシャンパンを飲もう。
そして忘れる日にするのだ。

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