尾道で静かに暮らしていた老夫婦には5人の子どもがいる。それぞれ成人し、仕事ももっている。末っ子の京子が尾道に残り、両親と共に暮らしている。
夏の暑いある日、夫婦は東京に住む長男と長女を訪ねようと尾道を発つ。東京の忙しい時間の流れで暮らす子どもたちに何かと厄介払いされ、居場所をなくす。しかし、戦死した次男の妻、紀子が世話を焼いてくれる。
監督　小津安二郎　
脚本　小津安二郎　野田高梧
配役　笠智衆　原節子　杉村春子　他
　昭和の名作として残るこの作品を銀幕で見ておかなければ・・・という何とも私らしい理由でしたが、いやぁ〜さすが名作。
　だれにでも伝わる、寂しさやいとしさ、わびしさをこんなに上手に伝えてくれる映画もなかったように思う。白黒の画面や、美しい日本語、今の私では味わえなくなった空間が当然のように存在していて、日本の風習や、家庭の理想像だった。
　私も、京子のように『いやな世の中ね』と思ったし、紀子のように『ずるい女なんです』と思う。シゲ子のように優しさを忘れたりするのかなとも思えば、とみのように、いいお父さんと『幸せなほうですよ』と語らいたい。ごく当り前のことのような日本家庭の生活だったが、今はそれを失いかけている。
　印刷会社の係長が冗談めいて言う。
　今じゃ、平気で親を殺すもんな。
　数十年後の今、本当にこんな事件が世間では当り前になってきた。・・・・家庭にもう一度戻ろう。おじいちゃんとおばあちゃん。父さんと母さん、兄弟たちを再び、食卓を囲もう。

スペーストラベラーズは、子どもに人気のテレビアニメ。『生きる』ために戦う近未来ソルジャーである。
監督　本広克行　出演　金城武　深津絵里　安藤政信　池内博之　筧利夫　他
金城武、安藤政信、池内博之の3人は孤児院で育った仲間。名前も知らない南の島に行くために、コスモ銀行を襲撃することを企てる。
いくら出せますか？　500円ぐらいかなー（ビデオで見るだけでよし）
最近、深津絵里が面白い。かわいいし、顔整ってるし。気取ってない(たぶん)ところが、妙に親近感がある。深津絵里・・・・他の映画ないかな〜

脚本　三谷幸喜　出演　梶原善　豊川悦司　他
いくら出せますか？　￥500くらい。（マックのバリューセットと一緒に。）
日本に陪審員制度があったら、という仮定のもと、ある事件を審議する12人の日本人の様子をコメディータッチに描いた作品。
　ビデオ屋さんで見つけられるかな？　わたしは、TSUTAYAで匿名リクエストした半年後くらいに入荷されてて、やっと見られた作品なのです。まー、トヨエツでてるから、必死だったんだけど。三谷幸喜らしい作品です。この作品のことは何も知らないけれど、もしかして舞台用の脚本だったんじゃないのかな？ずーっとひとつの部屋で繰り広げられてたし。いままで、「笑の大学」「巌流島」「バイ・マイ・セルフ」など何作品か三谷幸喜の舞台をTVで見た。それらを見るに、この脚本も舞台でやると迫力があって面白いと思う。
　トヨエツ・・・・腰のくねくね歩き健在でした。

広島のヤクザ抗争を描いた昭和の名作が舞台を大阪に移し、阪本順治の手でよみがえる。
　佐橋組三代目の葬儀以降、系列組織には争いが絶えない。適任とされていた粟野（岸辺一徳）は、他人まかせで統率力に欠ける。組長になるには、20億の金が必要だ。全国80の系列組員を応酬するため、粟野組の幹部（志賀勝・豊川悦司）は資金繰りに奔走する。そんな中、佐橋組若頭補佐の中平（佐藤浩市）が絶大な勢力を持って台頭してきた。
　在日韓国人の血をもつ小学生、昌龍（のちの、布袋寅泰）にはいつでもどこにでもついてくる同級生、門谷甲子男がいた。夏の蒸し暑いある日、昌龍の父が借金取りに追われて川底に顔を押し付けられ、踏みにじられているのを見かけた。夕方、昌龍一家は荷物をまとめて家を出た。門谷はサイン入りの野球ボールを手渡される。とっておけ、と突き出されたが門谷は虚空に向かって投げ捨ててしまう。その夜、門谷は、昼間、昌龍の父に暴力をふるったヤクザたちのねぐらにガソリンをぶちまける。
　火をつけたマッチ棒をぽとりと落として・・・・

奥深い森の孤児院で育った少年は、育ての親同然の孤児院の医師から、政府では禁止されている堕胎方を教えられる。無免許ではあるが産婦人科医としての知識を身に付けた青年の前に、ある日、堕胎をしにやってきた一人の女性が、孤児院を訪れる・・・・
出演 トビー・マグアイア　シャーリーズ・セロン
この映画にいくら出せますか？ 1500円〜〜3000円
コメント 久々に、いい映画だったわぁ〜私は基本的に「泣き映画」が好きなので、なきたいときはこれがオススメ。映像ゼンタイがとても青にび色っつーか、寒い冬空の曇天模様ばかりで、それも効果をなしてたカナ？とにかく、『ギルバート・グレイプ』似ながら、以来のマイヒット作かも。

久しぶりのトヨエツ映画。でも持って、辻仁成監督作品・・・・なんか、町田康にしても作家で監督っていう兼業できる人たちの才能に嫉妬してしまう。映画は私のすきな寒いにび色映画。でも今一歩、感覚を研ぎ済ませられなかった。トヨエツのモルヒネ幻想シーンが神秘的で良かった。埋葬、葬列の儀式もいわくありげ（？）でいい。イマイチという点は島の監視員役ユマが歌う歌、歌唱力はいいけど音楽がねぇ（笑）
監督　辻仁成 　　出演　豊川悦司　yuma　大沢たかお

自称探偵業を営む満は、バブルの後始末の依頼を受け、ある組事務所へ行く。そこには今や事切れんとする男がいた。その男に厄介な頼まれごとをされてしまう。
出演 豊川悦司 真木蔵人 原田知世　　監督　阪本順治
この映画にいくら出せますか？ 500円〜〜1000円
コメント トヨエツ、コメディタッチの映画に出演。子どもの演技も上手くてなかなか。そういや、文太もでてたよ。ブンタ。菅原文太。

　吉岡正子は実家のある尼崎のクリーニング屋の二階で、ひっそりを閉じこもっていた。たびたび帰ってくる妹が大嫌いで仕様がない。ある日、妹と口論になり、家を出て電車に飛び乗った。思えば、それが旅の始まりだったのか・・・・
出演　藤山直美　豊川悦司　佐藤浩市　牧瀬理穂　監督　阪本順治
この映画の価値　2，000
いやー、何時トヨエツ出てくんのかと思ったよ。豪華キャストだから、きっとチョイ役で終わるんだろうと思ってたら、結構長い間スクリ−ンに映ってて嬉しかったわん。相変わらず、白いシャツ似合ってた。
藤山直美、スゴイ・・・。映画を見てて妙にリアリティを感じたのは彼女がすっぴんで体格よくて不恰好だったから？自分を見てるような気がしたよ。
阪本順治……いいね、アウトロー。

ニューヨークに実在するクラブ「コヨーテアグリー」
　　田舎町から出てきた少女が、コヨーテアグリーで働きながら歌手を目指してゆくサクセスストーリー。
　はっきり言って、おもんない。
　クラブでの、ダンスシーンはアグレッシブで、挑発的で、ひとつのショーとしてみる分にはいいかもしれない。けど、それ以外この映画の面白さはないぞ！TVCMで、しこたま面白い面白いと宣伝されてるけど、おもんない！
　wowowでの、放送を待つのが正しいと思われる。
　ちなみにあたしは試写で見たので大丈夫です。
　この映画の価値　350　（TSUTAYAでレンタルしましょう）

まだ、原作読んでないけど、その前身となった『播祭』は読んだ。先に、文章を読んでいれば、いろいろと非難ゴウゴウできたかもしれないけれど、私の貧困な想像力では、『播祭』で描かれる火の恐ろしさは、映画そのものを思い浮かべてしまってイマイチ迫力に欠けた。
　なぜ私が、この作品を新作にもかかわらず、レンタルしたかというと、伊藤英明が出てたから。（一発変換出来ちゃうあたり、かなりマイブームっぽい）しかしながら、あまり伊藤君の魅力は引き出されてなかったかのように思えます。（うちの、14型TVの画面のせいか。）伊藤君の魅力に引き込まれたい人は、やはり、YASHAかblister！をみるべきだな〜。
この映画に、いくらだせます？　￥1，000（伊藤君への同情票加算済み）

　横浜のナイトクラブで一番のユカ。船舶会社社長のパトロンがいて、若い男の彼氏もいて、「男を悦ばせるのが生き甲斐」のユカ。何不自由なく人生を謳歌していた。ユカはある日、“パパ”と呼ぶパトロンが、実の娘にみせる笑顔を自分にも見せて欲しいと思うようになった。
　加賀まりこの名作だ。いやー、加賀まりこがかわいらしい。当時の加賀まりこの実生活を思わせるような作品。（銀座で“ブイブイ”（笑）言わせてたらしいから）　
　加賀まりこの、美しいボディラインはとても魅力的だけど、気分屋さんの、コロコロかわる表情から目が離せない。歩き方もくねくねしてて、わざとやってますというのが昔っぽくて、なおさらいい。
今からでは想像に難い、中尾彬にも注目してほしい。
この映画にいくら出せますか？　2，500　（リバイバルして欲しい）

いくら出せるか。450（どうしても見たいという人に、新作ビデオの100upで見てくれたまへ）
オーロラが屋根の上に見えるわずか数日、30年前に死んだ父と無線で会話できてしまうお話。オーロラのせいで黒点がどーのこーので、時空間がどうのこうのと、科学的説明（初心者には耳を背けたくなるような難しい話）の前置きがあって、死人に口なしのことわざさえ大きく覆す映画です。面白いのは面白いけど、SF好きだった私「時空間の移動で過去や未来を変えてはいけない」というルールに洗脳されてるので、どうもしっくりこない。タイムパトローラーが追っかけてくるぞ！！と、言ってやりたかった。（うーん、パタリロの読みすぎだ）

小津：秋日和

レビュー

母ひとり娘ひとりの仲良し母娘関係を周囲が「邪魔」してゆく話。

母（原節子）は母親役となっても色あせない存在感がすばらしかった。
娘役の司葉子もまた、若さと美貌でスクリーンに華やかさをもたらしていた。

しかし、この映画の中で一番光っていたのは司葉子の同僚役を演じていた
岡田茉莉子だったのではないか
オジサン3人を駒のようにうまく転がし、友人の司葉子を「赤ん坊みたい」といって許す
娘が嫁いだ日、自宅で一人わびしさに耐え切れなくなるところをタイミングよく
菓子折りを持って訪れる。「これからも遊びに来てもい？」なんてこの上ないせりふじゃないか

さようなら　さようなら　おやすみなさい　おやすみなさい

畳みかけるせりふとせりふの合間に時代のよさと佳き人たちの姿を垣間見た

この時代の衣装、この秋からも取り入れられそうな素敵なスタイルでした。
戦後のカラー映画にもかかわらず、岡田茉莉子の衣装には目が離せない。
シルバーのスクエア・ノースリーブに紫色のモヘア。重ね着ですよッ！
かーいらしーったらありゃしない。
結婚式の百合子の衣装は一見の価値あり。それはそれは綺麗な空色のドレスなのです。
上にはおったトレンチコートもまたグッドなのでした。